電源ライン、GNDラインの考え方、インダクタンス、インピーダンス、浮遊容量の影響を低減するためには・・・

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更新日 2017-09-02 | 作成日 2008-03-08

プリント基板設計、電源・GNDラインの基本的な考え方!!

PCB、基板、レイアウト設計、電源ライン、その他、ノイズ対策の基礎と応用

電源・GNDの考え方


どんなプリント基板やセットでも、電源とGNDは存在します。また、回路が動作しているときは必ず電源から電流が供給されており、そういう意味では
電源は常に電流を流していると言っても過言ではありません。つまり、プリント基板上で最も電流を流すラインは、この電源・GNDなのです。
今回は、プリント基板上で最も重要なライン、電源ラインとGNDラインの考え方の基本と注意点について考えてみたいと思います。

電源ラインとGNDラインは回路図の中ではただの配線です。回路図の中では、もちろんインピーダンスはゼロですが、実際のPCBパターン上では、
インピーダンス成分、インダクタンス成分、浮遊容量が存在するため、このラインに電流が流れると電源ラインやGNDラインが振られたり、
リップルやノイズが発生します。これらの影響に対し、十分注意しないと、最悪の場合は作った回路がノイズまみれで誤動作したり、動かなかったり、
それにより部品が破壊することさえ起こりえます。以上の理由から、電源ラインとGNDラインのパターンを上手く描き、これらの影響を少なくし、
安定化させるかがここでのポイントになります。

電源ラインとGNDラインの設計時の注意点


<超基本事項のまとめ>

1、電源ライン・GNDラインの配線は出来るだけ太く短くする。
2、共通インピーダンスの影響を出来るだけ小さくする。


では簡単に解説していきましょう。

1、配線は出来るだけ太く短くする。

配線を太く、短くすることにより、電源ライン・GNDラインのインピーダンスやインダクタンスを小さくすることができます。これにより、電流が流れた場合の電圧降下や電磁誘導など、電源ラインの振れの影響を低減できます。以上の理由から、出来るだけ太く短くするのがよいと考えます。

例えば、インダクタンスLに電流が流れる場合の動作を考えてみます。例えば、電流を流していて、その電流が急に流れなくなった場合を考えてみましょう。この場合、コイルの性質により電流を流し続けようとしますから、逆起電圧が発生しノイズになる可能性がりあます(ただし、大きさや影響度合いはL値と流している電流値により異なります)。また、L成分に電流が流れることによりその周辺には磁界が発生し、ノイズを放射することにもつながります。以上の理由から、配線インダクタンスを下げる目的でも電源ライン・GNDラインは太く短くしインダクタンスも下げる必要があります。配線インダクタンスの低減については 高速ディジタル回路実装ノウハウ が詳しいです。

2、共通インピーダンスの影響を出来るだけ小さくする。

セット機器では、電源から電流が流れGNDに戻っていきます。このとき、各ラインのインピーダンスやインダクタンス、流れる電流により、電圧降下やノイズが発生します。例えば、回路電流が多い場合や、スイッチングを行うような回路では、電源ラインやGNDラインが振れる形となり、各ラインにぶら下がる他の回路や基準電圧に影響を及ぼします。この電圧変動がノイズの発生源になったり、あるノードの電位を揺さぶります。この影響を低減するためには電源・GNDラインをそれぞれ分けて配線し、スイッチングするラインや電流を多く流すラインは特に、独立にしたいところです。

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